俳優・野呂佳代がドラマで引っ張りだこになっている。ライターの吉田潮さんは「主人公の親友や右腕がハマり役で、こんな友達がほしい!と思わせる演技力がある。その原点には、不遇だったアイドル時代に培った能力がある」という――。
『エンジェルフライト』完成披露試写会
2026年2月10日、アマゾンのプライム・ビデオが配信する映画『エンジェルフライト THE MOVIE』の完成披露試写会に登壇した野呂佳代さん(東京都江東区のユナイテッド・シネマ豊洲)

野呂佳代躍進の10年で起きたこと

野呂佳代の快進撃が止まらない。

現在放送中のドラマ「銀河の一票」(フジ)では黒木華とともに、熟練の演技で話題を呼んでいる。ビオレハンドソープの新しいCMでは俳優・前原瑞樹と登場、商品イメージを格段に向上させた(ドラマに引っ張りだこのふたりを起用する花王、うまいな!)。

元AKB48という華やかな黒歴史、鳴かず飛ばずの潜伏期を経て、この10年で順調に番手を上げてきた。バラエティ番組での当意即妙な返しが有名だが、俳優としての評価もうなぎのぼり。なぜ野呂佳代は飛躍を遂げたのか。その答えはこれまでの軌跡の中にあった。

この2カ月、テレビでは野呂佳代祭りだ。

フジテレビでは「ドッキリGP」(4月18日放送)にドラマの番宣のテイで出演。この番組で何度も仕掛けられているので察知してはいたようだが、目隠しされて両方の鼻の穴にワックスのついた綿棒を差し込まれると、抵抗せずにすんなり受け入れ、秒で「キタ……」と呟く。綿棒を鼻にさしたままで、女優の意気込みを語ったのだ。「あたしのキャリアの邪魔をしないで!」と怒るまでが企画であることを受容している。プロだよ……と感心した。