黒柳徹子にも発揮された天性の愛嬌
また、5月27日放送「徹子の部屋」にも登場。小学校時代に嫌がらせや無視をされたものの、勝ち気な母に「やり返さない対処法」を教わったこと、AKB48のオーディションには2歳サバを読み、縦に伸ばして細身にした写真を送って合格したことなどを朗らかに語った。
ステージ初日のハイタッチ会では、ファンに「アイドルとしての自覚あんの?」と怒られたことも明かした。怒られることは愛情として受けとめ、アイドル向きの体型ではないことを逆手にとって、やってきたという。
トークも抜け感を装備。黒柳徹子がツッコむ前に自らツッコむという腕前を披露。幼少期の写真には「おしっこ漏らしちゃって怒られているところ」と自虐解説(言わんでええのに)。「子どもの頃は習い事を7つぐらいやっていて。水泳、ピアノ、硬筆、そろばん、習字……あと2個ぐらい足りないんですけど、やってました!」と流す。「女優になりたかった」と話し、徹子に「女優ってどなたを見て、いいって思ったの?」と聞かれて「浅野温子さんとか武田鉄矢さんとか、安達祐実さん……」と答えている。なぜ鉄矢を入れた?
この抜け感は天性の愛嬌でもあり、たとえ嫌な目に遭っても度胸と忘却力で乗り越えてきた感もある。固執せずにすべてを包容するような雰囲気が画面から滲み出ていた。この持ち味、実は役者としても存分に活かされてきた。
こんな友達がほしい!
女優・野呂佳代の10年を振り返って、5文字に集約してみた。それは「温・食・医・恋・毒」である。まず、野呂佳代本人に最も近いと思わせる「温」。人としての温かみ、信頼感、親近感を携えて、主人公の親友や右腕を好演してきた。
「こんな友達がほしい!」と思ったのは、『きみはペット』(2017年・フジ)だ。
主人公・巖谷スミレ(入山法子)の親友で、子持ちの白妙ユリ役。スミレは東大&ハーバード大卒の才女で新聞社勤務。若い男性・モモ(志尊淳)をうっかり拾ってしまい、恋も仕事も思いがけない方向に進むという物語。
スミレは聡明だが、恋愛偏差値は底辺で不器用の権化。そんなスミレにご飯を作って持ってきたり、タロット占いで助言したりと、甲斐甲斐しいのがユリだ。子育てで忙しいはずなのに、スミレが精神的な危機を迎えるとさりげなく支えてくれる。個人的には女優・野呂佳代の第一印象はこのユリだった。

