「いきなり透析宣告」する裏事情

一方で、主治医からすれば「いきなり」ではありません。ある段階で、「もう、助けようがない」ということを認識しています。認識しているけれど、言わないのです。

牧田善二『腎臓 人工透析にさせない最強の医療・食べ方』(三笠書房)
牧田善二『腎臓 人工透析にさせない最強の医療・食べ方』(三笠書房)

もし、前もって「あと3~4年くらいで透析だね」と告げたなら、患者さんは「先生、まだ時間があるじゃないですか。助けてください」と懇願するはずです。

でも、静かに進行していく腎臓病にストップをかけるのは簡単なことではなく、ほとんどの医師にはできません。どう懇願されても自分に助ける腕がなければ、ギリギリまで言いたくないのが本音でしょう。

そして、実際に透析に入れば、自分はその患者さんの担当医ではなくなります。患者さんは透析専門のクリニックに行くか、同じ病院内の透析センターに通うようになり、顔を合わせて気まずい思いをすることもなくなります。

身を守るために、今すぐやろう

ここまでで私が訴えたかったのは、「こと腎臓病に関しては、医療機関にまかせっきりではダメだ」ということです。自分で自分を守る意識が不可欠です。

あなたは、なにか持病があるでしょうか。

糖尿病、高血圧、肥満があるなら、腎臓病のリスクがぐっと上がりますから、より意識を高く持ち、自分から主治医に尿アルブミン検査を申し出てください。

そして、異常値が出たなら腎臓病専門医にかかりましょう。糖尿病専門医であっても、私のように腎臓病に詳しい医師はごくまれで、多くの糖尿病専門医は、合併症で腎臓が悪くなった患者さんをどうすることもできないのが実情です。

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