腎臓の機能低下がわかる検査項目の数値

尿タンパクは、尿中にタンパクが出ているかどうかを調べる検査で「-(陰性)」「±(偽陽性)」「1+(陽性)」「2+」などの判定をします。正常と考えていいのは「-」のみで、タンパクが出るようでは腎臓病は進行しています。

一方で、激しい運動のあとなどでも「+」が出ることがあり、この検査だけで腎臓の状態を正しく判断することはできません。

血清クレアチニンは、採血をして血液中のクレアチニン量を調べます。クレアチニンは老廃物の一種で、腎臓がしっかり働いていれば濾過されて尿に排出されます。

それなのに、このクレアチニンが血液中に多く存在するということは、それだけ腎臓が弱っている証拠です。ただし、かなり悪化した状態でないと、この数値には出てきません。

血清クレアチニンは、健康診断結果表などでは、単にクレアチニンと表記されていることもあります。単位はmg/dL(ミリグラムパーデシリットル)で、基準値は完全には統一されていませんが、男性0.6~1.2、女性0.4~0.9としている医療機関が多いようです。

しかし、1.1はすでに腎不全となっており、普通の医師では治すことができません。

1~2年後には血清クレアチニンが8以上となって透析が始まります。しかし私の場合は、4以下なら透析にならないようにできます。

eGFRは、前項の血清クレアチニン値をもとに、特殊な計算式を用いてGFRという腎臓の機能を推定するもので、以下にその計算結果を簡易に示した表を載せておきました。

性別に加え年齢まで加味して算出するeGFRのほうが、血清クレアチニンよりは精度が上がります。実際に、血清クレアチニン値としては異常を指摘されなくても、eGFRを算出すると腎臓の機能低下がわかることがあります。

普通に考えたら、最も一般的な検査である血清クレアチニンの数値が正常の範囲内であれば、「私の腎臓は大丈夫だ」と思い込んでしまうのは当然です。だって、自治体や会社の健康診断で「OK」と出ているのですから。

しかし、そういう人でも、尿アルブミンの検査をしたり、eGFRまで算出したりすることで、「腎臓がまずいことになっている」「このまま放置してはいけない」と、わかることが多々あるのです。

迷わず優秀な専門医を選ぶ

腎臓病に対して正しい知識を持っており、治すことができるのは、優秀な腎臓内科医であって、ほとんどの糖尿病専門医や普通の内科医では無理です。無理だけれど、腎臓が悪くなりつつある患者さんの診察は行なっています。

彼らは、患者さんの腎臓を治せないものの、症例は見てきているので「患者さんがいずれどうなるか」は知っています。知っているけれど、ギリギリまでその事実を告げません。

いつもどおり、診察を受けに来た患者さんの血液を検査して、こんなふうに言います。

「うーん、ちょっと機能が落ちてきたね」

そう言われれば、患者さんは「そうか、ちょっと落ちたのか」くらいに考えるでしょう。

なにか薬を処方されていればそれを飲み、生活アドバイスも受けて、いつもどおりに過ごすでしょう。

そして、いつもどおり通院していたある日、突然言われるのです。

「もう、そろそろ透析だね。自宅に近い透析専門のクリニックを紹介しましょう」

患者さんは、透析にはなりたくないから病院に通い続けていたのに、いきなり透析の宣告を受け、大きなショックを受けることになります。信頼していた主治医から、見捨てられたと感じる患者さんも多いようです。