最近では国際情勢のほうがあまりに騒然としているので記憶が薄れがちだが、2025年10月の自民党総裁選出以来、特に経済面では、高市早苗首相は獅子奮迅の活躍ぶりを見せていた。新総裁就任直後から期待で日経平均は急上昇。だが「サナエノミクス」と呼ばれたその政策は、アベノミクスの「三本の矢」のようなわかりやすいたとえがなく、いま一つピンときていない国民が多いのではないか。
本書はそれを非常に明解に説明してくれる好著だ。
といっても、意表をつくアクロバチックな政策があるわけではない。ここしばらくの経済無策のために、企業は需要が先細りになると思って投資しない。だからその分を政府が補って先の見通しを改善し、もっと積極的に投資できるようにしよう、というだけの話だ。教科書で学んだケインズ経済学をご記憶の方は「基礎の復習はいいから、はよ本題に」と読み進むうちに本が終わってしまい、拍子抜けするかもしれない。
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