中学受験をしていない親の注意点
では、親が中学受験未経験者、もしくは取り立てて高学歴ではない場合は、どんな傾向が見られるか――? これも2つのパターンに分かれる。
1つは中学受験に対して無知な故に、SNSなどの情報に振り回されやすいパターンだ。特に地方出身の親は、首都圏にどんな学校があるかを知らず、とりあえず名前が知られた有名校を目標にしたがる。また、高校受験しか知らない人は、目標校は1つという考えに陥りやすい。
しかし、高校受験と違って、中学受験は準備に多くの時間を要する。最低でも3年間は必要といわれている中で、目標を1つに絞ってしまうのは、非常に危険だ。ある程度の目標校を設定しておくのはいいが、4年生〜6年生の3年間かけて、日々無理なく学習を進め、6年生の夏時点の学力で、受験校を決めていくというのがいいだろう。目標ありきで進めていくには、あまりにも先の未来過ぎて、頑張り続けるのが難しいからだ。
また、成長発達の途中にいる小学生は、成熟度も成績に大きく関係しており、必ずしも頑張れば結果につながるというわけではない。このように、小学生特有の受験であることをよく理解した上で、挑戦させてほしい。
塾の宿題との「程よい距離感」がわからない
今の時代、中学受験には塾が不可欠だ。なぜなら、塾のカリキュラムは受験に必要な内容を一通り網羅しているからだ。しかし、塾から言われるがまま大量の宿題をやろうとすると、いずれ破綻する。そこで、子供の現時点での学力に応じて、取捨選択をしていかなければならないのだが、多くの親はそのさじ加減が分からず、とりあえず全部やらせようとしてしまう。特に中学受験を経験したことがない親にその傾向が強い。自分が経験したことがないから、「受験のプロである塾に任せるしかない」という発想だ。近年の中学受験親の多くが、ここに該当する。
一方で、「こんな難しい問題、小学生の子供に分かりっこないから、塾の宿題なんてやらなくていい」と言い放ち、放棄してしまう親もいる。だからといって、受験をやめるのかというと、そういうわけでもなく、ただ塾に通わせているというケースも実は少なくない。また、子供自身も塾に行けば友達がいるといった理由で、塾通いを望む。
こうなってしまうと、塾は習い事の1つ、もしくは学童代わりという感覚になってしまう。全体から見れば少数派ではあるが、こういう存在も無視できないのが、今の中学受験なのだ。

