「悔しい」「悲しい」「さびしい」どの感情か

2/自分の気持ちをある程度、明確にする

自分の感情をある程度、明確に言葉で説明できるでしょうか。

「なんかいい感じ」「悪い感じ」だけではなく、「なぜそう感じるのか」「どんなふうに感じるのか」を具体的に言語化する練習が必要です。

たとえば、同僚の大抜擢の知らせを聞いたときに、素直に祝うことができなかったとします。

それは、自分以外の人が選ばれたことによって、「自分は選ばれなかったんだ」「いつも自分は選ばれない」というネガティブ思考から反すうに入ってしまったのではないか。

胸のあたりがもやもやして、嫉妬が入っているけれど、その奥には悲しみや怒りがあるかもしれない……といった具合に、です。

疲れた表情の女性
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もちろん、すべての感情を明確に言語化できるわけではありませんし、「言葉になりきらない気持ち」はそのまま大事にされる必要はあります。

しかし、すべての感情がまったくもってあいまいなままだと、自分がその感情にどう対応したらいいのかという判断がつきませんし、適切な対応方法も見つかりません。

「悔しい」のか「悲しい」のか「さびしい」のかで、その感情に対処するためにやるべきことは変わってきます。

それに自分の感情があいまいなままでは、それを他人に伝えて理解や共感を得たり、ヘルプを求めたりすることも難しくなるでしょう。

負の感情を抱いてしまうこと自体は、決していけないことではありません。何かしらの出来事に対し、相応の感情を抱くのはごく自然なことです。そうした自然な感情を超えて増幅した分を調整するために、意識的に感情のラベリングを試みるのは重要な技術です。

強い感情に煽られたときは要注意

3/「気分で決めていいこと」と「そうでないこと」を区別する

「良薬、口に苦し」という言葉がありますが、単純に自分の気分だけで決めていいときと、気持ちはいったん置いておいて、効果や効能、将来のことなどを考えてよくなるほうを選ぶべきときがあります。

「AランチとBランチ、どっちにしよう」は気分で決めても問題なさそうですが、自分の病気の治療方針や治療薬をどうすべきかは気分で決めるべきではなさそうです。

たとえば、健康やお金に関すること、仕事や重大な人間関係にまつわることなど、自分にとって重要な選択はたとえ今の気分にそぐわなくても、得られる効果や将来的な利益をよく考えてから決めたほうがよいでしょう。

ですから、強い感情に煽られて何かを決断し、行動しようとしているときこそ、「これは今の気分で決めていいことだろうか」と、ちょっと踏みとどまって考えてみるとよいでしょう。