意思決定の質を高めるには、どうすればいいか。心療内科医の鈴木裕介さんは「自分の気持ちが、自分や他人を傷つける行動につながりやすいタイミングがある。勢いのまま突っ走ったほうがいいときと、そうすべきではないときを冷静に見極めたほうがいい」という――。

※本稿は、鈴木裕介『頭の中のひとりごとを消す方法』(池田書店)の一部を再編集したものです。

否定のポーズをとるビジネスマン
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感情の信頼性を見極める方法

自分の感情が信頼できるときと、そうでないときを見極める技術を高める方法について、マイケル・D・ヤプコの戦略が非常に役に立ちます。

具体的には、次の5つのポイントがあります。

感情の信頼性を見極めるポイント

1/「自分の気持ちがあてにならないことがある」という前提を受け入れる
2/自分の気持ちをある程度、明確にする
3/「気分で決めていいこと」と「そうでないこと」を区別する
4/とにかく行動したら、気分が変わることもある
5/すぐに態度を決めないほうがいいときを見極める

1/「自分の気持ちがあてにならないことがある」という前提を受け入れる

自分の気持ちが常に正しいとはかぎらないと理解することが重要です。

直感や第六感が役に立つこともありますが、多くの場合、直感がうまく機能するケースは、そのことについて何万時間という単位の鍛錬を積み、合理的な思考を極めた人においてのみです。

自分の気持ちを疑うことなく、何でもかんでも「自分の感じたことだけが真実だ」と思い込んでしまうと、冷静な判断ができなくなるおそれが大きくなります。