口頭なら30秒~1分、文章なら200文字~400文字

このように「現在→過去→未来」の流れで整理すると、「あなたが今何をしていて、どんな経験をし、今後どうしたいのか」が簡潔に伝わります。

また、「今後どのような関係を築けそうか」という相手の関心事に合わせて、自分の想いを付け加えておくと効果的です。なぜなら、「今後どうしたいのか」という想いが相手に伝わると、思わぬご縁をいただくことがあるからです。あなたの自己紹介を聞いた相手が、「そういえばあの人がこんなことを言っていたな」と思い出して、人を紹介してくれたり、機会を提供してくれたりすることがあるのです。

たとえば、「部門の壁を越えて連携できる人材を育てたい」という自己紹介を聞き、「同じような想いを持って活動している人がいますよ」と教えてくれる人や、「うまくいっている事例」を紹介してくれる人が現れます。

自己紹介は口頭で行う場合は30秒から1分、文章で書く場合は200文字から400文字程度、長くても600文字までが一般的です。したがって、あれもこれもと多くのことを詰め込むことはできません。相手が知りたい内容に絞り、「あとでもっと詳しくお話を聞かせてほしい」と言われるくらいがちょうどいいのです。

「過去の出来事」だけでは不十分

Q.2 「自分の転機」をわかりやすく説明してください

Q.1で紹介した「現在→過去→未来」の型は、自己紹介の土台となる基本の型です。これだけでも簡潔に伝わる自己紹介になります。ただ、次の例のように過去の出来事だけだと、あっさりしているので、相手に対して強い印象を残せません。

過去の出来事だけを説明した例

入社後、総務を経て、営業を10年経験しました。そのうちの約4年、中国に駐在したこともあります。営業の現場では「部門間の壁」に何度か直面することがありました。

Q.1の事例でいえば、「営業の現場では『部門間の壁』に何度か直面することがありました」という経験が、「今後は部門の壁を越えて連携できる人材を育てていきたい」という想いにつながっていきます。しかし、その想いが湧き出た理由がイメージしづらいため、印象に残らないのです。

そんなときに使えるのが「ストーリー」の型です。私はこれまでチームのメンバーとの面談、個人や企業への取材やインタビューを通して、「誰もが皆、語れるストーリーを持っている」と感じています。とくに、「転機となった出来事」は、今のあなたの背景をより深く伝えることができます。