自己紹介は奥が深い。どうすれば相手の印象に残る人物になれるのか。コミュニケーション講師の深谷百合子さんは「経歴を話すだけではなく、相手の関心事に合わせて自分の想いを付け加えておくと効果的だ」という――。

※本稿は、深谷百合子『「この型」を使って○○をわかりやすく説明してください。』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

握手を交わす2人のビジネスマン
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自己紹介の「型」

自己紹介にはさまざまな型があります。型を持てば迷うことはなくなりますが、相手や場面に応じて内容を変化させれば、より印象的な自己紹介になります。

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ここでは、自己紹介の代表的な型をいくつか紹介します。それぞれの型を使って、あなたの自己紹介に使える「材料」を揃え、場面に応じて組み合わせてみてください。

それでは、あなた自身の自己紹介の「型」をつくっていきましょう。

Q.1 初対面の相手に、「自分のこと」をわかりやすく説明してください

まずは、仕事で出会った初対面の相手に自己紹介するつもりで実際に考えてみましょう。

どのような自己紹介になりましたか。

「名前と今の仕事」だけを話して終わってしまう自己紹介のほか、次のように過去からの経歴を時系列に紹介するパターンもよく見受けられます。

伝わりにくい自己紹介の例

私は2010年に新卒で○○株式会社に入社し、最初は総務、その後営業を10年経験しました。営業時代には、中国に4年、正確には4年3カ月駐在しました。途中コロナ禍で大変な思いもしましたが、何とか任期を終えて帰国し、昨年から人事部で採用や研修に携わっています。

相手の知りたい情報の順に並べる

転職活動のように、相手があなたの経歴を知りたい場合であれば、このような自己紹介でもいいかもしれません。しかし、商談や交流会など、多くの場合、相手が知りたいのは「今のあなたが何をしていて、どんな経験を持っている人なのか。今後どのような関係を築けそうか」ということです。

ですから、この例でいえば、まず「人事部で採用や研修に携わっている」ことを伝える必要があります。相手の知りたい情報の順に並べた「現在→過去→未来」の型を使うと、伝わりやすく、相手の印象に残る自己紹介になります。

マイクでスピーチをする中年男性
写真=iStock.com/maroke
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「現在→過去→未来」の型を使った伝わりやすい自己紹介の例

【現在】私は○○株式会社の人事部で採用や研修に携わっています。
【過去】入社後、総務を経て、営業を10年経験しました。そのうちの約4年、中国に駐在したこともあります。営業の現場では「部門間の壁」に何度か直面することがありました。
【未来】経験を活かして、今後は部門の壁を越えて連携できる人材を育てていきたいと考えています。