「現場の負担を減らしたい」とは言うものの…

冒頭で紹介したように、今回の「組織機構の改革」は人材グループの解体だけではない。

「男子部の役職兼任」に関する改革についても、動揺する現場の学会員が少なくないという。さきほどの聖教新聞の記事から該当箇所を引用してみよう。

今回の改革では、学会活動の根幹である「折伏(布教)」と「訪問・激励」の取り組みにさらに注力できるよう、男子部リーダーが最前線の支部・地区で責任を担う体制を確立する。

具体的には、本部幹部以上のリーダーによる部・地区幹部の兼務を、地域ごとに順次、検討し実施する。また、次代を担う宝の未来部員の育成にも全力を注ぐ。

そのために未来部長や少年部長等を務めるメンバーについては、可能な限り、男子部の正役職との兼任をなくすとともに、若い世代を中心に担当者を増やしていく。

この内容も各会館での説明会で紹介されたようだが、説明を受けて混乱する男子部員も少なくなかったという。

創価学会本文別館
創価学会本部別館(写真=Lombroso/PD-self/Wikimedia Commons

目的と手段が一致しない「改革方針」

前出の首都圏在住の30代男性は語る。

「説明会では、地元の幹部から『現場の負担を減らすために未来部長(未成年の会員を指導する役職)などの役職兼任をやめる方針だ』、という話が出ました。ですが、その一方で『男子部の部長や地区リーダーがいない地域は、本部幹部以上の男子部幹部が役職を兼任する』という話も出ています。

創価学会は地域ごとに区切られた、非常に細かい人事制度を持っています。今回の改革はひと言でいえば、いままで広い範囲をマネジャー的に見ていた幹部が、各地域の現場クラスの動きを兼務することになります。はっきり言って、これは負担増にしかなりません」

さきほど引用した文章を再度確認してみると、この方針が「現場の負担減」を目的としたものだとすれば、2段落目と3段落目が上手く噛み合っていないことに気が付く。

つまり、ある役職の兼任が解除されて負担が減ったかと思えば、同時に別の役職との兼任が発表されるという、まるでアクセルとブレーキを同時に踏むような事態になっているというのだ。

全国的に打ち出された方針が混乱していれば、現場の学会員が混乱するのも無理はない。急激な組織の衰退によって、教団本部も対応方針を決めかねているのではないだろうか。

こうした現状を見ていくと、創価学会がこれまでと同程度の規模や活動量を維持できなくなっていると受け止めることは、決して極端なことではないだろう。