内向的な人の「頭の中」はどうなっている?

「それはアインシュタインだからであって、ごく平凡な控えめな人は違うのでは?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。内向的な人ほど、クリエイティブな発想ができることを示す研究もあるのです。

米国ニューヨーク州立大学のジュリー・ボーカーは、295名の大学生に、内向性・外向性を調べる心理テストと、創造性を測定する心理テストを受けてもらいました。

すると、内向的な人ほど創造的、つまりクリエイティブな発想をすることがわかったのです。

内向的な人は、頭の中で非常に面白いことを考えています。ただ残念なことに、それを他の人に話しません。だから、一見すると地味な人、面白みのない人という印象を与えてしまうのです。

もし読者のみなさんが上司や管理職で、部下たちに新しい商品や企画のアイデアを出してもらいたいと思っているのであれば、できるだけ内向的な人、もの静かな人たちを選んで頼んでみるといいかもしれません。

「従来の常識に縛られずに、好きなようにアイデアを出してみてよ」とお願いすれば、彼らは、周囲を驚かせるようなアイデアをポンポンと出してくれる可能性が高いと思われます。

ただ、もともと熟慮タイプが多いので、時間的なプレッシャーがあると緊張してアイデアを出せなくなってしまうかもしれません。そのため、期限を区切ったりせず、好きなように考えてもらうのがコツです。

内向的な人のクリエイティブな発想で、新しいビジネスチャンスが見つかるかもしれませんね。

ビジネス案を思い浮かべる女性
写真=iStock.com/MangoStar_Studio
※写真はイメージです

その「粘り強さ」を誇ってもいい

内向的な人は、物事を何でも深刻に考えてしまいます。

そのためでしょうか、内向的な人ほどうつ病になりやすいとされています。

内向的な性格とうつに関連性があることはすでに多くの研究で明らかにされているのですが、それでは、うつになりやすいことはマイナスなのでしょうか。

たしかに、うつ病にはマイナスの点もあります。楽観的になれないことや、自殺する意図が高くなってしまったりすることは、明らかにマイナスでしょう。

けれども、プラスの面もたくさんあるのです。

カナダにあるコンコルディア大学のカーステン・ロッシュは、青年期の122名を対象に、ほぼ半年おきに3回の調査を行いました。

その結果、抑うつ(気分が落ち込み、意欲が低下した状態)傾向が強い人ほど、頑張り屋さんで、簡単に物事を諦めないことがわかったのです。

「私は目標達成のための努力を厭わない」
「私はうまくいくまで頑張る」

といった項目で高得点を挙げるのは、抑うつ的な人でした。

内向的な人は、難しい仕事を任されても、すぐに諦めたりはしません。とことん頑張ろうとします。

どんな業界の、どんな仕事もそうだと思うのですが、粘り強く取り組み続ければ、必ずうまくいきます。うまくいかないのは、途中で「もう、やめた」と投げ出してしまうからです。諦めなければ、仕事は必ずうまくいきます。

内向的な人は、そういう努力を厭いませんので、結果として仕事も成功するのです。