「カフェインレス」はカフェインゼロではない

さらに「カフェインレス」と表示されている飲料でも、カフェインがゼロとは限らないことにも注意が必要でしょう。これはカフェインレスとうたえるものが、全日本コーヒー公正取引協議会により「カフェインを90%以上除去したコーヒー」と定められていることによります。

お茶についてもカフェインが少ないイメージがあるかもしれませんが、やはり差はあります。

たとえばペットボトルの緑茶飲料で「濃い」ものを展開している場合、基本的には通常のものよりもカフェインは多くなっています。

お茶に関しては、原料にカフェインの含まれるチャノキを使っているかどうかが一つの判断基準ですが、チャノキを主な原料としていなくてもカフェインが含まれる場合もあります。

また、ジャスミン茶は、チャノキの葉に、マツリカ(茉莉花、アラビアジャスミン)の花の香りをつけたものです。チャノキにカフェインが含まれるため、カフェイン入りの飲料ということになります。

2019年に日本で行われたカフェイン含有飲料摂取実態調査では、大学生を対象としてお茶とカフェインに対するアンケートをとったところ、玉露、抹茶、煎茶、ほうじ茶、玄米茶、ジャスミン茶に対して「カフェインを含むとは思わない」との回答が半数を超えました。

図表1のとおり、抹茶はカフェインを含まないどころか、比較的、カフェイン含有量の多い飲み物です。

同じカフェインでも「お茶」はリラックス効果

お茶にカフェインが入っているといっても、コーヒーとは違うのではと思った方もいるかもしれません。

「どちらかというとお茶はリラックスのために飲んでいます」

そんな方が少なくないのではと思います。

木製のテーブルの上に暖かい緑茶
写真=iStock.com/kuppa_rock
※写真はイメージです

では、本当にお茶とコーヒーのカフェインは違っているところがあるのでしょうか?

まずカフェインは摂取してから30~60分後に血中濃度がピークに達します。これまで挙げてきた、さまざまな作用もこのときに強く表れます。

ただその「立ち上がり」と「持続時間」が、飲料の種類や飲み方によって異なります。たとえば空腹時だと吸収は早まりますが、食後は逆にややゆるやかに吸収されます。

ではお茶はどうなのでしょうか。

プーアル茶などを作る際には、チャノキの葉を発酵させます。このときチャノキに含まれるポリフェノールが、酸化ポリフェノールへと変わります。酸化ポリフェノールはカフェインとくっつきます。すると、カフェインは体にゆっくりと吸収されることになります。

中国の研究者らは発酵させたプーアル茶(熟茶)のカフェインがマウスにどのように吸収されるかを調べています。これによると、やはり吸収されるカフェインが少なく、また排泄物になって体外に出ていきました。