※本稿は、田原優『集中力を爆上げするカフェインの教科書』(日本能率協会)の一部を再編集したものです。
カフェインは化学的に作れる
みなさんは「自然由来のカフェイン」「天然カフェイン」といった言葉を見聞きすることはありませんか? カフェインはコーヒー豆やカカオ豆、茶葉などの植物に含まれるのに、あえて「自然由来」とうたうのはなぜでしょうか。
これは逆にいえば、カフェインは化学的にも作れるということ。人工甘味料や人工調味料があるように、人工カフェインもあるのです。
カフェインを人工的につくる方法は1895年、ドイツのエミール・フィッシャーという化学者が発見しました。尿素という化学物質から合成していくことで、人工カフェインができあがります。フィッシャーはこれ以外にもさまざまな功績を残し、1902年にノーベル化学賞を受賞しています。
化学的にいえば、カフェイン自体の構造は天然でも人工でも変わらないため、効果もほぼ同じだといわれます。ただ、食品ラベルなどにはカフェインの製造方法までは基本的に書かれていないので、人工的なものが気になる方にとってはちょっと厄介かもしれません。
本書でお伝えしていますが、カフェイン量の表示は義務ではないですし、製造方法の記載も求められてはいないからです。
「無水カフェイン」は飲料や薬に入っている
また「無水カフェイン」というものもあります。名前のとおり、カフェインから水分を除いたものでパウダー状などになっています。こちらは化学的に合成されているとは限りません。天然カフェインでも人工カフェインでも水分を除いたものが無水カフェインです。
たとえばリポビタンDやアリナミンVには無水カフェインが入っています。他にも同様のカフェイン入り飲料はたくさんあります。
無水カフェインは薬品の成分としても登録されています。ですから、眠気覚ましや片頭痛の薬、かぜ薬や鼻炎薬、さらには乗物酔い止めの薬に入っていたりもします。
カフェインは食品から摂れる一方で、このように薬の成分として入れられていることもあります。それだけ私たちの生活に浸透しているともいえるでしょう。
カフェイン習慣は、カフェイン入り飲料そのものだけに目を向ければいいわけでもありません。たとえばコーヒーに砂糖を入れる方も少なくないと思います。砂糖を入れると苦みが和らぎ、飲みやすくなりますよね。
この感覚は、マウスも同じようです。一つ、私たちのグループが行った、ある研究での裏話から紹介しましょう。

