「1on1以外」でのふるまいが試されている

日々の雑談を1on1と後付けするくらいでいい

では、具体的に、上司はどのように振る舞えば1on1の場で「よき聞き出し役」になれるのでしょうか?

私がおすすめする方法は、「日々の雑談を1on1として後付けしてしまう」です。

「さあ、1on1をするから、会議室に来てください」ではなく、廊下で立ち話をした流れで「あ、じゃあこの時間を今月の1on1ってことにしとく?」「そうですね」くらいの気楽さが個人的にはちょうどいい。

実際、私と上司との1on1はこれくらいのカジュアルな感じです。1on1は、部下が近況や最近感じていることを感じているままに話せることにこそ価値がある。

そう考えると部下が本音を話せる環境づくりから工夫するのも1つの手だと私は思います。

荒木俊哉『聞き出せる人が、うまくいく。』(祥伝社)
荒木俊哉『聞き出せる人が、うまくいく。』(祥伝社)

そして、「日々の雑談」と「1on1」を置き換えるためには、やはり日頃からの信頼の積み重ねが不可欠です。

くり返しになりますが、表面的な付き合いしかない上司に、1on1というある種かしこまった場で「困ったことがあればなんでも話してほしい」と言われても、「わかりました!」と素直に胸の内を話せる人はなかなかいません。

誰しも相談する立場になれば、「この人は信頼できるだろうか、話してもいいだろうか」と無意識のうちに探りながら相手を見てしまうものです。

1on1の時だけ「話を聞いてくれる上司」に変わるのではなく、日頃のちょっとした雑談から1on1はすでに始まっているという意識で、ぜひ部下と向き合ってもらえたらと思います。

【関連記事】
「でも」「だけど」「ですが」は言うだけ損をする…仕事ができる「聞き上手」の"心をつかむ最初の一言"
トヨタでもサントリーでもない…ハーバード大学経営大学院が教材にする従業員850人の日本の同族経営企業
だから日本人の「百貨店離れ」が進んでいる…三越伊勢丹HD元社長がルイ・ヴィトンを絶対に入れなかった理由
「出光は社員を1人もクビにしない」経営難でも1000人以上を雇い続けた出光佐三の不動の"経営哲学"
仕事のデキない人ほどこの髪形をしている…相手から全く信頼されない「ビジネスで一発アウト」ヘアスタイル3選