それでは部長はどれくらいの期間で社長の指示をこなせば合格と言えるでしょうか。これは1週間です。課長は1ヵ月。このように職位によって、社長の指示をこなす時間を決めておけば、社員の時間に対する感覚も変わります。
社員の仕事のスピードを速くするのに効果的なのは、「最後に指示されたことを最初にやる」ように教育することです。しかし大抵の社員が陥る罠が命じられた順番に仕事をこなすことです。多くの社員は最初に命じられた仕事から順番にこなしていきます。これでは社長が求めるスピード感は出てきません。社長にとって、最もやってほしい仕事は直近に命じた仕事です。ですから、「最後に指示されたことから最初にやる」よう社員に教えればいいのです。
なかには1ヵ月前に命じた仕事に手をつけていない社員もいるでしょう。そうした社員には、どこかで気づかせてあげる必要があるかもしれません。1ヵ月前に指示した仕事で、まだ手をつけていないものは、社長も指示したこと自体を既に忘れていることを。
社長がスピード命なら、社員もスピード命。これを社員教育で徹底しなければなりません。
【社長の時間術】出世は仕事の速さで決める
※本連載は『絶対に会社を潰さない 社長の時間術』(小山昇著)からの抜粋です。