時間が足りないと嘆く経営者は多い。そうした会社では社員も時間に追われている。なぜ時間が足りなくなってしまうのか? 経営者は時間とどのように向き合うべきなのか? 会社を強くする時間の仕組みとは? 経営者の視点から時間術を語り、経営者のみならず一般社員からも多くの支持を得ているのが『絶対に会社を潰さない 社長の時間術』(小山昇著)だ。経営のカリスマとして全国の社長から厚く支持される小山氏が時間の使い方について語った。

私は社員が結婚すると、ささやかな披露宴を開かせます。

なかにはシステム部の高橋佑旗課長のように逃げ回る社員もいます。子供が生まれて披露宴の写真がないと子供が寂しい思いをする。上司の上野朝之部長(当時は小山の直属の部下)を呼び披露宴の日を決めないとおまえの評価を「C」にすると伝えた。2ヵ月後、社員、アルバイト、パートで66人が集まって、高橋は祝福されていました。

部下をお酒の場に誘うのが苦手な上司も増えているようですが、それは自分をよく見せようと思うから。緊張するのは、人からよく思われたいからに他なりません。

私など、社員から、これっぽっちもよく思われたいと思っていない。だから本当のことばかり言っています。

古くさいと思うかもしれませんが、上司と部下が一緒にお酒を飲むのは大事なことです。そもそも武蔵野では酒を飲めない男性は不採用(ちなみに女性は私の好みで採用すると明言していますが)。就職説明会でも、事前に「酒が飲めない男性は採用しません」と言っています。

お酒を飲むと固定観念が崩れる。人と人の垣根が低くなります。だから本音で話せる。

ある会社の社長は下戸で、飲み会でもシラフだから、酔ってした話をいつまでも覚えている。何かというと、「おまえ、この前はああいうことを言ったな」などとお酒の席でのことを蒸し返して、社員を辟易とさせています。