私なんか社員と一緒になって酔っぱらうから、何を言ったか覚えていない。もっともこれはこれで問題かもしれませんが。

年に1回は、頑張っているパートさんやアルバイトと飲みます。座席を決めるくじ引きで私の横に座らされた20年勤続の山本有子は上司の大森部長の弱みを聞いて涙して笑っていました。

初めての参加者は緊張でガチガチになっていますが、終わったら、「すごく楽しかった」と言う。だからみんなまた社長と飲むために頑張ってくれる。5回も参加している第2支店の高橋智明はプライベートの相談もしてくる。

普通の会社ではこんなことは珍しいでしょう。私に言わせれば、「普通」は「不通」です。価値観を伝えようと思ったら、同じことを6回繰り返さないと通じないのです。

1回か2回、一緒に飲んだくらいで親睦が深まったと思うのは早計で、その程度ではコミュニケーションを取ったうちに入りません。

何回も時間をかけて、繰り返し繰り返し一緒に飲まないと通じない。となると、飲み会をやるためには、時間を作らなければいけなくなります。だからこそ、時間を効率よく使うことが、よりいっそう大事になってくるのです。

 【社長の時間術】酒席に時間をかければ垣根は壊れる

※本連載は『絶対に会社を潰さない 社長の時間術』(小山昇 著)からの抜粋です。

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