食直後の運動で糖の消費を促す

「せっかくおいしいイタリアンに来たんだから、ピザもパスタもがっつり食べたい!」

もちろん、そんなときもあっていいのです。

食事は私たち人間の体をつくる材料であると同時に、楽しみでもあります。たくさん糖質をとったあとは血糖値スパイクにさらされるしかないのかといえば、そうではありません。挽回するための方法があります。それが「運動」です。

血糖値が上がるとインスリンが分泌され、血糖値を下げるように働くことはこれまでお伝えしてきた通りですが、このとき関わっているのがGULT(グルート)4です。

GULTとは、正しくは「グルコーストランスポーター(糖輸送体)」といいます。血液中にある糖を細胞に届ける、いわば運び屋です。1から14まで種類があり、さまざまな臓器に存在しています。

GULTが細胞膜の表面に飛び出して血液中の糖をキャッチし、細胞に取り込んでいくと、その分、血液中の量が減り、血糖値が下がります。

GULT4は筋肉や心臓の筋肉、脂肪細胞を担当しています。通常、インスリンが分泌されると、GULT4が細胞の表面にぞろぞろと移動しはじめ、血液中の糖を取り込み、筋肉に貯蔵します。その量はなんと血液の糖の7割というから驚きです。

床の拭き掃除や買い物など、全身を動かす

実は、インスリンがなくてもGULT4を細胞膜に移動させる方法があります。それが運動なのです。つまり、糖をたくさんとったとしても、体を動かし、すぐにエネルギーとして使ってしまえば、インスリンが出てくる前に血糖値を下げることができ、スパイクを起こさずにすみます。

ポイントは、食べた直後、遅くとも30分以内に動くことです。時間が経つと血糖値が上がりインスリンが分泌してしまうため、“食後すぐ”を心がけましょう。例えば会食をしてみんなとお別れをしたあとは、1駅多く歩いて糖を消費させるといった具合です。

外を歩く女性
写真=iStock.com/monzenmachi
※写真はイメージです

骨格筋をしっかり動かすことも、忘れてはならないポイントです。歩くときはできるだけ手を大きく振り、大股で速歩きをするのがコツです。歩く時間は15~20分ぐらいが目安です。もし自宅なら、その場でできるだけももを高く上げ、足踏みをするのもいいですね。

どうせ体を動かすならと食器を洗ったり、洗濯物を畳んだりするのも悪くはありませんが、動かしているのは手先だけになってしまうため、GULT4が活躍しづらくなります。

掃除機をかける、床の拭き掃除をする、お風呂掃除をする、夕食の買い物に出かけるなど、全身を動かすことを意識しましょう。