「でも」で始めるのは悪手の極み

ほめる三大テクニックその3▼「いいですねぇ」で次につなげる

まず、おすすめしたいのは、誰かが言ったことに対して「ああ、いいですねぇ!」とほめながら、共感して入っていくという技です。何か言われた時にこれを言うだけでスムーズに次につなげていけるようになります。

それと反対なのが「でも」です。中には「でも」と、話に入っていく人もいます。

ダイアローグ(対話)の基本とされているのが弁証法(対話法)とされています。だから「でも」を使ってもいいのでは? と思うかもしれません。

けれど、日本人で「でも」を使われて好感を持つ人はあまりいません。

自分の言ったテーゼに対してアンチテーゼを向けてくれてありがとう。だからこそ、本当の対話になるよという人は日本ではあまりいないと思います。

「反対された」
「自分の意見を否定された」

こう思うのが普通です。

ですから「でも」はあまり使わないようにしてみましょう。逆接で話をつなぐのは、たとえ論理的に正しくても、避ける方が流れがよくなります。

「そうですね」
「そうなんですよ」
「いいですねぇ」

こういう言葉で相手に添いつつ次につなげるという形でやるのが、やはりスムーズな対話には向いているのかなと思います。まず添わないとつなげることもうまくできないということです。

「いいですねぇ」で止めてしまわない

先日、武術家・白川竜次さんの合気道の動画を見ました。

まず流れるように相手の動きに乗って、すっと入っていって相手の技をずらす。

無理やりぶつかるとか、倒すというよりは、相手の動きの力を利用するような技のかけ方でした。

私は対話法と合気道の演武を、少し重ね合わせてみました。

私がやっていた空手はガツッとぶつかり合うところがあります。

これを対話に生かすには少しイメージが合いません。

合気道は無理がなく相手とぶつかり合いませんが、自分の主張もできる。そういうものです。合気道には試合がなく、演武があります。だから勝ち負けもないのです。これも対話と似ています。なぜなら、対話に勝ち負けはありませんから。

しかし、「いいですねぇ」「そうですね」「なるほど」「確かに、おっしゃる通りです」で添っているばかりだけだと、「何を言ってもそこで止まっちゃうな」という感じで対話が盛り上がりません。

なので、お互いに添いつつ、次につなげる。これが対話の作法なのかなと思います。