花粉が飛ぶ1~2週間前から治療を開始

生活習慣の見直し

花粉症の対策として、睡眠・ストレス・乾燥といった生活習慣を整えることも重要です。

睡眠不足が続くと、炎症が治まりにくくなり、強いストレスは自律神経の乱れを通じて鼻づまりを助長するおそれがあります。さらに、乾燥した環境では鼻や喉の粘膜の防御機能が低下し、花粉の刺激を受けやすくなる可能性があります。

そのため、忙しい時期であっても、

・睡眠時間を極端に削らない
・入浴や軽い運動などで意識的にリフレッシュする
・こまめな水分補給や加湿を心がける

といった基本的な習慣を維持することが、結果的に症状を抑える近道になります。

加湿器
写真=iStock.com/Dima Berlin
※写真はイメージです

また、アルコールや喫煙も、鼻粘膜の血管を拡張させ、鼻閉を悪化させやすいことが知られています。症状が強い時期は、控えめにすることが望ましいでしょう。

薬とセルフケアは「同時進行」

花粉症対策は、日常生活での花粉曝露対策と薬物療法を併用することで、薬の効果がより発揮されやすくなると考えられています。

特に、花粉飛散の1〜2週間前から治療を開始する「初期療法」は、症状を軽く抑えるうえで有効とされています。症状や生活スタイルに応じて、内服薬・点鼻薬・点眼薬を組み合わせていくことが重要です。近年は治療の選択肢も広がっており、2024年にはまぶたに塗るタイプの新しい薬も登場しました。

「我慢できなくなってから対処する」のではなく、早い段階から自分に合った治療と生活対策を組み立てておくことが、花粉症シーズンを少しでもラクに乗り切る近道と言えるでしょう。

「体質だから」と諦めなくていい

花粉症は、体質だけで決まるものではありません。

確かに遺伝的な要因はありますが、症状の強さや現れ方は、花粉への曝露量、睡眠の質、生活リズム、ストレス、室内環境といった日々の条件の積み重ねによって大きく左右されます。

近年は、治療法やセルフケアの選択肢も確実に広がっています。だからこそ、自分の症状と向き合いながら、無理のない範囲で「できる対策」を選び、早めに取り入れていくことが重要になります。

今年の春の働き方や生活の質は、少しの行動変容によって変えられるかもしれません。花粉症を「毎年同じもの」で終わらせないための選択は、今から始められます。

※参考文献
・厚生労働省・環境省 花粉症対策
・大久保公裕 的確な花粉症の治療のために

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