1月がしんどい背景に「血糖値の乱れ」
お正月休み明けの1月は、「なんだか体が重い」「午後になると急に眠くなる」といった不調を感じる人も多いでしょう。
こうした症状の要因の一つとして、年末年始の生活習慣が引き起こす「血糖値の乱れ」が関係している可能性があります。
年末年始は、外食や会食の機会が増え、食事量や内容が普段と変わりがちです。加えて、運動量の低下や生活リズムの乱れも重なり、体の代謝バランスも崩れやすくなる時期です。いわゆる「正月太り」の背景には、こうした生活習慣の変化があり、血糖値が短時間で急上昇し、その後急降下する「血糖値スパイク」を起こしやすい状態になっていることがあるのです。
血糖値スパイクを繰り返すと、日中の眠気や集中力低下といった一時的な不調につながるだけでなく、長期的には動脈硬化を介して心血管疾患のリスクを高める可能性があることも報告されています。体重の増加がわずかであったり、健康診断で大きな異常を指摘されていなかったりすると、こうした変化は見過ごされやすい点にも注意が必要です。
今回は、冬の生活環境が血糖値スパイクを起こしやすくする理由を医学的な視点から整理し、血糖値の乱れを抑えるための実践的な対策をご紹介します。
食後に血糖値が急上昇・急降下する「血糖値スパイク」
血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖(グルコース)の濃度を指します。ブドウ糖は体の主要なエネルギー源であり、食事で摂取した炭水化物が消化・吸収されることで血液中に取り込まれ、血糖値は上昇します。
血糖値は、身体活動やエネルギー需要に応じて日常的に変動していますが、健康な状態では、膵臓から分泌されるインスリンの働きによって一定の範囲内に調節されています。一般に、食後2時間の血糖値が140mg/dL未満であれば、血糖調節は比較的良好であると考えられています(厚生労働省.n.d.)。
健康な人においても問題となるのが「血糖値スパイク」と呼ばれる血糖変動です。これは、食後に血糖値が急激に上昇し、その後比較的短時間で急降下する状態を指します。血糖値スパイクは医学的な診断名ではありませんが、血糖値の推移がとげ(スパイク)のような鋭い形を示すことから、このように呼ばれています。
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