「連帯債務」と「連帯保証」の違い
連帯保証とは、住宅ローンの契約者(主たる債務者)が返済できなくなった場合に、連帯保証人がその債務を全額返済する仕組みです。借入の名義は夫、妻は保証人となる形です。万が一、夫が返済できなくなった場合、妻が全額を返済する責任を負います。
ただし妻は借入人ではないため、住宅ローン控除を利用できるのは夫だけで妻は全額支払う義務が生じます。
・連帯債務は夫と妻の両方がローンの借入人となり、返済義務を共有する形
持分割合に応じて返済負担を背負うことになり、住宅ローン控除も夫婦それぞれが利用できます。一方で、返済リスクも夫婦両方にかかってきます。
・連帯保証は片方が主、もう片方が保証する
・連帯債務は両方が借入人となる
シンプルにこう整理しておくと、仕組みの違いがわかりやすくなります。
「結局、連帯保証と連帯債務って、どっちが得なの?」と思った方も多いでしょう。仕組みを知れば答えが見えてきます。
共通点としては、どちらも債権者からは全額請求される可能性があります。ただし、連帯保証の場合は、保証人が全額支払ったときには主債務者に対して全額求償できます。一方、連帯債務の場合は、内部で定めた負担割合に応じてのみ求償することになります。
“肩代わり”したときの相手への請求は「負担割合」で決まる
妻が全額返済した場合に夫に対して請求できる金額は、負担割合によって決まります。少し詳しく説明すると、負担割合は以下の優先順位に従って認定されます。
例えば、住宅ローンを組んだ際の契約書に明記されている負担割合、契約書で夫:妻=7:3と決まっている場合に妻が全額返済すれば、70%求償可能です。
(2)合意を明確に認定できない(契約書に記載がない)場合
次の順序で判定します。
①連帯債務によって受けた利益の割合
例:全額ローンで住宅を購入した場合であれば、購入住宅の登記簿記載の共有持分割合が負担割合と推定されます。
②各自平等の割合
上記で決まらない場合は頭割りです。夫婦であれば50%となります。
連帯債務は住宅ローンが1本で、夫婦や親子など複数人が同一のローンについて返済責任を負う仕組みです。主債務者・連帯債務者という立場の違いはありますが、契約上はいずれもローン全体について返済義務を負います。そのため、共働き世帯では、収入や持分に応じて借入割合・持分・実際の返済負担を一致させることで、家計の実態に即した形で住宅取得を進めやすい方式といえます。

