世界一高齢者に優しい国、スウェーデン
健やかに歳を重ねたいと思うなら、いますぐ引っ越しを考えたほうがいいかもしれません。
グローバル・エイジウォッチ指数は、所得、雇用、医療体制、教育、環境などの指標をもとに高齢者が住みやすい国を算出したものですが、私が長期休暇をとった年の1位はスウェーデンでした。私はスウェーデンがなぜその地位を得たのかを解き明かしたいと思い、公衆衛生機関や病院を訪れ、医療関係者と話しながら、目をみはるような成功の秘訣をいくつも発見しました。
まず、スウェーデンの平均寿命は世界でもトップクラスです。人口の約20パーセントが65歳以上で、これも世界の多くの国より高い割合です。まずわかったのは、過去数十年で高齢者の健康状態が改善されてきたため、国全体の医療ニーズが減少しているということでした。
患者が支払う医療費はわずか4%
では、医療ニーズが減少したのはどうしてでしょうか。驚くべきことに、スウェーデンはGDPの3.6パーセントを高齢者の支援制度にあてています。高齢者を支える医療従事者が世界で最も多く、65歳以上の国民の94パーセントが自宅で暮らしており、必要に応じて在宅支援サービスを受けています。
スウェーデンには、公立・民間両方の在宅支援サービスがあり、どちらを利用するかは本人が選べます。両者は質の高いケアを提供するために競い合っていますが、どちらも国の財源でまかなわれており、高齢者やその家族が費用を負担することはありません。医療費のうち、患者自身が支払うのはわずか4パーセントです。さらに、かつて病院で行われていたケアの多くが、いまでは医療チームによって自宅で提供されています。
こうした制度は、スウェーデンの人々の幸福度を大きく高めています。でもそれだけではありません。スウェーデンには、健康に影響を及ぼす生活環境の問題を解消するための在宅サービスがたくさんあります。

