言えば言うほど相手が有利に

そのことを示唆するように、山本氏は1月4日付けのブログにて、

「『なぜ、知事がそこまで批判するのか?』とか、『どうして、山本一太はそんなに怒っているのか?』と感じた人もいるに違いない。事実、前橋地域の支持者の方々にも、いろいろご心配をおかけしているようだ。その点は、申し訳なく思っている。(ごめんなさい!)」

または

「世の中で、『どう考えてもおかしい!』と思うことが起こっていても、周辺にいる人たちが、それを口にしない場合がある。誰だって矢面に立って、損したくないからだ。大人の事情で、目をつぶる人が何と多いことか!(ため息)が、だからこそ、誰かが、反発を覚悟で『正論を言い続けなければならない!』と強く感じていた。いろいろとお叱り(?)を受けながら、他人を批判するネガティブな発言を続けることに大きなストレスを感じつつ、今回の問題を見過ごせない理由を、山ほど発信して来た」と記している。(2026年1月4日投稿 「前橋市長選、なぜ『まるやま・あきら』氏を本気で応援するのか?:⑧〜絶望から救ってくれたヒーロー!」)。

無論、前橋市長選への言及はネット上だけに留まらない。そのことを象徴するのが、丸山候補の集会における、ある発言だ。

小川陣営の“嬉しい誤算”

山本知事は廃止された県民会館について「丸山さんみたいな人が市長になって、『一太さん、違いますよ。そのまま解体しなくても、やり方によっては群馬県と前橋市のためになるやり方がある』。そう丸山さんが言ってきたら、ちゃんと耳を傾けますよ」と述べた。(2026年1月8日 前橋新聞「mebuku」「県民会館 検討しますよ」山本知事、丸山候補集会で明言

有権者からすれば、現職の県知事が丸山氏を全面的にバックアップしているように感じられただろう。

しかし、長らく自民党に所属していた山本知事が全面的に丸山氏を応援し、そして小川氏を批判すればするほど、丸山氏には「自民党」という色がついていく。そして同時に、「反自民」という空虚なシニフィアンは力を取り戻すとともに、いつの間にか小川氏の手元に舞い戻ってしまった。小川陣営からすれば、嬉しい誤算であったに違いない。

群馬県庁舎
群馬県庁舎(写真=Bakkai/CC-BY-SA-3.0-migrated/Wikimedia Commons