女川原発の安全対策費用は見積の50倍に
安全対策費は再稼働した原発でも、巨額になっている。
24年10月に再稼働した東北電力の女川原発2号機は、追加安全対策費を当初140億円と見積もっていたが、50倍の7100億円にまで膨らんだ。
「東北電力は再稼働を見込んで、電気料金の値下げ幅を1~2%程度、縮小しました。標準家庭の電気料金だと月額100~200円ほどです。
東京電力など、まだ再稼働できていなかった電力会社も巨額投資を見込んで電気料金を設定していますから、原発が再稼働しても電気料金は下がりません」
長期脱炭素電源オークションでは、国の支援は落札額の1.5倍が上限だが、はたしてこの範囲内で済むのか。大手電力などからは、上限の撤廃を求める声まで上がっている始末で、企業倫理の欠如が問われるだろう。
再稼働と異なり、新たに建設する場合は地元自治体・住民との調整や環境影響調査などが必要で、20年程度の時間を要することになる。
巨額のコスト投入と長期にわたる建設期間、事故のリスクなどを抱えながら、なぜ原発回帰へと突き進むのか。
見えてきたのは、有識者らが原発政策を審議する「原子力小委員会」という病根だ。
次回、その内幕を掘り下げる。

