悩むだけ悩んだらあとは腹を括ろう

出世の野望を持っているか?
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出世の野望を持っているか?

同じチームで仕事をしていても、個々人はお互いにライバルであり、会社内にはねたみ、そねみが渦巻いているかもしれない。しかし、自分を率直にさらけ出したほうが、かえっていい結果を生む場合もあると、僕は思う。一番悪いのは、心のなかに根を持ち、ずっと封じ込めておくことだ。必ず何らかの反動が出てくる。閉じ込めておくと家庭生活をはじめ、すべての人間関係がおかしくなってくるのではないだろうか。

いろいろ試みて前向きにやっていこうと思い直しても、このままでは出世競争で逆転できそうにない。でも、逆転したいとの思いが吹っ切れないのならどうしたらいいのだろう。いっそ別のコースに挑んではどうか。たとえば海外勤務を志望したり、地方の支社へあえて出向いて立て直すのだ。こうした選択肢は以前よりも増えているはずだ。

先の読みにくい時代だが、どうか自分の生き方を大局的に見てほしい。人生に、仕事に、会社に何を求めるのか。迷っている人が多いようだ。ともあれ、仕事が第一の人でも、オフの部分をきっちり分けて、そのなかにもう一つの自分をしっかりつくってほしい。オフを豊かにできればオンの部分も豊かにできるはずで、それができないと、自分を見失いかねない。真剣に考えて、悩むだけ悩んだら、あとは腹を括ってやっていこう。

(小須田英章=構成 田所千代美=撮影)