「おまえ昔のままだな」は決して褒め言葉ではない
倒産、リストラは「カツラ」を被るビッグチャンスである!
クリエーター 箭内道彦●1964年生まれ。東京芸術大学美術学部デザイン科卒。博報堂を経て、「風とロック」を設立。近著に、『サラリーマン合気道』。
クリエーター 箭内道彦●1964年生まれ。東京芸術大学美術学部デザイン科卒。博報堂を経て、「風とロック」を設立。近著に、『サラリーマン合気道』。
いつカツラを被るか、だと思うんです。脱ぐ、でもいいんですけど。
人生をゼロからやり直す。リセット力ですね。会社勤めの人が、突然カツラを被るというのはとても難しいですよね。学生時代、夏休み明けに同級生の女の子の顔が変わっていたことがあって。目を二重にしたんですね。久しぶりだと、それほど劇的な変化には見えない。彼女なりにタイミングを考えたんでしょう。
なにかを変えたいと思っている。でも、なかなかできない。自身の問題としてだけではなく、周囲を慮ってしまう優しさがあるからです。リセットすることは自分の過去を捨てること。そのときに、周囲を裏切ったような気持ちを抱いてしまう。同窓会などで小中学校の友人に会って、「おまえ、変わったな」と言われるのと「おまえ、全然変わらないな」と、どちらが褒め言葉に聞こえますか。たぶん「変わらない」のほうでしょう。変わらないことって安心感を与えるんですね。
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(須藤靖貴=構成 吉次史成=撮影)

