ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は12月2日、NATO加盟国を含む欧州諸国との戦争に備えていると記者団へ語った。
「欧州と戦うつもりはない。これは百回言ってきたことだ。しかし、もし欧州が突如戦争を仕掛けてきた場合、我々は今すぐにでも対応する準備がある」と、ロシアのインタファクス通信に語ったという。
プーチンの発言は、ウクライナ侵攻をめぐってロシアとNATO諸国の緊張が高まる中で出されたものだ。
米国のドナルド・トランプ大統領はこの戦争における和平合意を目指してきたが、欧州諸国やアナリストは、プーチンの野心がウクライナの一部支配をはるかに超えているのではないかと警告している。
トランプの特使であるスティーブ・ウィトコフと義理の息子ジャレッド・クシュナーは、プーチンと和平について会談するため、現在モスクワを訪れていた。過去2週間で進展はあったものの、まだ領土分割やウクライナの安全保障体制などの重要な争点は未解決のままだ。
同じ2日、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、インド・ロシア首脳会談を前にニューデリーで記者団に対し、ロシアは「欧州と一切コミュニケーションを取っていない」と述べた。
「我々は欧州側と対話していない。言葉ひとつ交わしていない。こんなに複雑な問題について、相手の立場を知ろうともせずに欧州はどうやって前に進めるつもりなのか。これが我々の最大の問題だ」とペスコフは語った。
ロシア指導部のこうした発言は、NATO軍事委員会のジュゼッペ・カーヴォ・ドラゴーネ委員長が英紙フィナンシャル・タイムズに対し、「NATOが(ロシアに対して)受け身ではなく、より積極的に対応する可能性」を示唆した直後に出された。
イタリアの海軍大将ドラゴーネは、NATOが検討している先制的な行動について、防衛の一環として正当化される可能性はあるが、これまでの受動的な原則から逸脱するものであり、軍事戦略の根本的な転換を意味しかねないと述べた。
こうしたドラゴーネの発言について、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、「極めて無責任な発言であり、NATOがさらなるエスカレーションに向けて動く準備をしていることを示している」と非難した。

