2009年 TOKYO PANDAの活動を開始。医学部で学びながら、ブログを開設。ここから「TOKYO PANDA」の活動が始まる。写真はロシア人の恋人、パシャ君と。

【田原】なるほど。話を戻しましょう。PANDAさんは、もともと日本にいるときからブログを書いたのですか。

【TP】いえ、日本にいた頃はメールくらいしかやったことがなくて、インターネットについては何もわかりませんでした。中国に行って、まずハマったのはタオバオ(陶宝網)というショッピングサイトです。瀋陽の街では買えない服がいろいろと買えるので、すっかりのめりこみました。

【田原】タオバオは、日本でいうと、どのようなサイトですか。

【TP】楽天さんに近いです。ただ、BtoCだけでなく、CtoCもあります。それでネットサーフィンしていくうちに、中国の女の子たちの間で、自分が買った服を着て写真を撮り、BBS(掲示板)にアップしたり、それを見てコメントをつける文化があることを知りました。それを見て、私もBBSで自分の買ったものを紹介してみようと。

【田原】最初はブログじゃなくて掲示板で発信していたのですね。

【TP】はい。それで写真をアップしたら、女の子たちが「これ、どこで買ったの?」といっぱいコメントをくれて。

私が写真をアップし始めたのは、中国でBBS文化がピークを迎えていた時期。そのせいか1カ月で30万以上のアクセスがあり、私の写真にも数百件のコメントがつきました。ただ、BBSはみんなでシェアする場所。自分だけのスペースを持てば、さらにおもしろくなるんじゃないかと思い、TOKYO PANDAのブログを開設しました。それが2009年のことです。

【田原】つまりあなたは映画でいうと、脚本、監督、カメラ、主演を全部やっているわけだ。素人の女の子のブログが、どうしてそんなにウケたのかな?

【TP】背景として大きいのは、中国でBBS文化が盛り上がっていたことだと思います。あとは、どうでしょう。明らかに素人で、純粋に楽しんでやっていることがよかったのかな。「いいものをどこで買ったのか」というみんなが本当に知りたい情報も、素人だから素直に書けますし。うーん、ちょっとわかりません。