夜中にふと目が覚めてしまった――そんなときはどうすればいいか。睡眠専門医の渥美正彦氏は「15?20分たっても眠れないなら、いったん布団から出たほうがい。そのままゴロゴロしていると、脳が『ここは眠る場所ではない』と覚えてしまう」という――。
※本稿は、渥美正彦『ぐっすり! 1万人を治療した専門医が教える最強の睡眠メソッド』(徳間書店)の一部を再編集したものです。
「夜中に目覚めて布団でゴロゴロ」はNG
夜中に目が覚めて眠れなくなることを「中途覚醒」と言います。
もっと寝なきゃ、と焦る気持ちを抱く人も多いと思いますが、「中途覚醒」したときにもっとも大事なのは、眠れないままベッドや布団にとどまらないことです。
しばらく眠れそうにないと感じたら、思い切っていったん寝床を出てください。
目が覚めて15~20分たっても次の眠りがやってこないときは、それ以上粘らないことが大切です。
布団から出たら、照明を落とした静かな部屋で、自分が落ち着けることをして過ごしましょう。
たとえば、心が安らぐ音楽を聴く、呼吸法やマインドフルネス瞑想を行う、短時間だけ本を読む、あるいは目を閉じて静かに座るなどがいいと思います。
眠気が戻ってきたら、再び寝床に入りましょう。
中途覚醒して眠れないとき、布団の中でゴロゴロしながらスマホを手に取ったり、読書や考え事をしたりする人もいますが、これはますます眠れなくなる原因になります。
寝床の中で起きているときの行動を繰り返すと、脳が「ここは眠る場所ではなく、覚醒する場所だ」と覚えてしまうからです。
ベッドや布団は「眠るための場所」として脳に学習させることが大切です。

