部下が思った成果を仕上げてこなかった時、上司はどのような声がけをすればいいのか。リーダーズクリエイティブラボ代表の五十嵐剛さんは「たとえ60点でも、10点でも、まずは頑張った部分を存分に褒めるべきだ。そのうえで、残りの足りない部分を『期待の言葉』で包み込み、フィードバックすればいい」という――。

※本稿は、五十嵐剛『任せる勇気』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

会議中のビジネスマン
写真=iStock.com/mapo
※写真はイメージです

「トップダウン一辺倒」では「やらされ感」が残る

あなたのチームや組織は「トップダウン型」でしょうか。

それとも「ボトムアップ型」でしょうか。

私は組織において、トップダウンは必須だと考えています。企業が一枚岩となって進むためには、一定の指揮命令系統をなくすことはできません。

しかし、人は原則、自分で決めたことしか主体的に動けません。そのため、トップダウンで言われることに対して、たとえそれがいくら正しくても、メンバーには「やらされ感」が必ず残ります。

すると、「面白くない」「納得できない」という反感が生まれやすくなり、その不満は知らずしらずのうちにリーダーへと向けられてしまうのです。

「トップダウン一辺倒」のチームが、表面上はうまく回っているように見えても、静かに機能不全へと陥っていくのは、これが原因です。

トップダウンとボトムアップの融合でチームは動き出す

では、どうしたらよいのか。

その答えは、「双方向のコミュニケーション」を築くこと、つまり「トップダウンとボトムアップの融合」が鍵を握っています。

リーダーがトップダウンで方向性を示しながらも、現場からのボトムアップで気づきや提案、問題意識が吸い上げられ、それが組織全体に活かされる。

このような循環があってこそ、チームは自律的に動きだすのです。

もっとも、「双方向のコミュニケーション」と聞くと、何やら抽象的で難しそうに感じるかもしれません。

そこで、現場からのボトムアップを引き出すために、私が実践してきた具体的な方法を2つご紹介します。