※本稿は、梶本修身監修『最新医学でわかった 脳ファーストの休養学』(宝島社)の一部を再編集したものです。
「何もしない」が休暇の正しい過ごし方
平日の疲れが溜まっているときは、休日に無理をしてまで出かける必要はありません。特に混雑するテーマパークやショッピングモール、アウトレットなど、確実に疲れる場所に出かけるのは避け、日中は自宅か近所でゆっくり過ごしましょう。
もともとフランス語の「バカンス」は、ラテン語で「空っぽ」を意味する「vacare」から来ています。つまり、何もしないのが休暇の正しい過ごし方なのです。もちろん、十分に休養した後は、気候がよければ緑が豊かな公園でのんびり散策するのもいいでしょう。適度な運動は血流がよくなり、また自然の「ゆらぎ」によって脳疲労が軽減されるはずです。
外出から帰宅した後はソファに横になって何もせずにくつろぐこと。手持ち無沙汰で気持ちが落ち着かないという場合は、集中せずに楽しめる漫画や雑誌を拾い読みしたり、それほど興味がない映像をぼーっと見たりするのもいいでしょう。ハラハラするような映画やアニメ、ゲームに熱中するとやはり疲れてしまうので、あえて遠ざけるのが得策です。
「映え」を追い求めても疲れるだけ
SNSが普及するにつれて、特に若者たちは充実した生活ぶりを発信し、「承認欲求」から人と張り合おうとするようになりました。そのため、休日はジムへ行ったり、朝から出かけたりと張り切って、「インスタ映え」を狙いがちです。もちろん、そうした過ごし方は、人生を充実させたように見えますし、一時的な満足感も得られるでしょう。
ただ、平日の疲れを抱えたまま休日にめいっぱい活動していると、そのときは楽しくて疲れを感じていなくても、確実に疲労は蓄積しているので、「隠れ疲労」の状態に陥ってしまいます。
そのため、休みの日はまず自分の体調を客観的に判断し、疲れを感じているなら無理して活動せず、家でゆっくり過ごしましょう。ときには予定をキャンセルすることも必要です。そして、できれば安心でき、かつ心地よさを感じる場所で、何もせず1人でぼーっとしてください。何もせずくつろぐことが、実は最も贅沢な時間の過ごし方なのです。

