仕事のデキる営業マンはどんな工夫をしているのか。営業セミナー講師の乾哲也さんは「一流のマンは、顧客から『商品やサービスが高い』と言われても的確に対応できる。ダメな営業マンは顧客に寄り添って共感してしまうが、一流の営業マンからすればやるべきことはたったひとつしかない」という――。(第2回)

※本稿は、乾哲也『できる営業マンのすごい言語化 「なんとなく」を納得に変える』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

顧客に電卓の数字を見せるビジネスウーマン
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「値下げ」は最後の奥の手

営業マンとして商談している際に、お客さまから「高い」と言われたらどうしますか?

最初に思い浮かぶのは「値下げ」ですね。けれども私は、「営業にとって、値下げは最後の奥の手だよ」と常々お伝えしています。デジタルマーケティングがさらに進めば、もはや価格競争自体が無意味になります。

すぐにコモディティ化してしまうモノやサービスの「だいたいの金額」は、簡単に分かりますし、少々の値下げでは差別化は難しくなって行きます。今はまだ、商材によっては「奥の手」になり得る「値下げ」は、やがてお客さまからも求められなくなる日が来るでしょう。そうであれば、そもそも「値下げ」に頼らないモノやサービスの売り方を身につける努力が、これからの営業マンにとって急務の課題です。

そもそも、何をもってお客さまは「高い」という印象を持つのでしょうか?

お客さまの持つ印象は、天秤のようなバランスで量られた結果です。「高い」とは、商材が軽く、お金=価格が重いというイメージです。もちろん「値下げ」をして価格を軽くすれば、「高い」は払拭できます。

けれども一貫性に従っているお客さまからすれば、商材自体の価格に対する「高い」のイメージ、つまり「商材にお金を払いたくない」=「商品価値の低さ」は変わりません。私は、お客さまから「高いね」と言われた時には、基本的に「価値の上乗せ」を切り口にした「切り返し」を考えます。