3つのタイプにカテゴライズできる

ひとくちに困った上司といっても、3つのタイプにカテゴライズされると思います。

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知力と行動力で見る「バカ上司」の傾向

ひとつは、性格的に「いやな上司」。暗い、怒りっぽい、いばる、イヤミを言う……。仕事うんぬんではなく単に一緒にいることが不快なタイプで、プライベートでは絶対に接したくない人。部下の人望はまったくありませんが、仕事は意外ときっちりこなしていて上からは信頼されていたりするのでやっかいです。

ふたつめは、能力的に問題のある「ダメ上司」。こちらは「いやな上司」とは反対に、人はよくても仕事ができないタイプ。何度説明しても理解できなかったり、行動力がなくて部下の足を引っ張りがち。要は頭が悪い上司ですが、部下にしてみれば不満はあるけれど、「……でも、いい人なんだよなあ」と付け加えたくなる存在。まさに年功序列制度の負の落とし子であり、年数だけ重ねて実力以上の役職に就いていることが多い。

そして最後が、仕事に対する姿勢がなっていない「バカ上司」。部下の説明を理解できないのが「ダメ上司」でしたが、「バカ上司」はそもそも部下の言うことなど聞く必要がないと思い込んでいるタイプ。開示すべき情報を隠匿したり、失敗は部下に責任を押しつけ、目先の利益のためには悪事も知らんぷりする。彼らは性格や能力以前に、人として仕事に対する考え方が根本的に間違っています。困ったというよりも、許されざる者たちといっていいでしょう。

以上ですべてのタイプが出揃いましたが、結論を言うと「いやな上司」と「ダメ上司」には目をつぶることです。性格はそう簡単に変わるものではないし、能力のない上司がいまさらできる人になる確率もおそろしく低い。とはいえ、我慢も限界に達したら、彼らに対しては、ひとつ上の観点に立って教育的指導を試みましょう。