人生の最期ぐらいわがままになっていい

2002年4月、私は茨城県つくば市内で、訪問医療に特化したクリニック「ホームオン・クリニックつくば」を開業しました。それ以来、主に診てきたのは在宅療養中の高齢者、末期のがん患者、その他の病気の終末期を迎えた患者たちです。つまり、人生の残り時間がわずかな人たちばかりでした。

他の一般的な医者と比較して、私は大勢の患者の死に立ち会ってきました。病院などの紹介だったり、自ら訪ねてこられたり、開業してから看取った患者は3200人以上。だから、私は「看取りの医者」を自称しているのです。