体調の異変や認知能力が低下したときや、自分の死後に備えるため、「おひとりさま」は何をすればいいのか。必要な手続きや、それらの費用はいくらかかるのか。相続専門の専門家に聞いた。

自分ではできないことをどう処理するのか

お子さんや配偶者のいない、いわゆる「おひとりさま」の中には「自分は長生きするつもりはないし、亡くなったら誰かが何とかしてくれるだろう」「どうせ、亡くなったら財産は国のものになるんだから」と相続対策を何もしない方がいます。

しかし、それでは周囲の人が困ってしまう可能性があります。たとえば、孤独死の発見が遅れた場合、異臭や害虫などの被害が発生したり、室内の片付けができなくて家主が困る……というケースが考えられます。