水を一日2リットル以上飲むと体の毒を流してくれる──。その認識は、かえって体の不調を招いているかもしれない。

水分の摂りすぎが様々な不調を引き起こす

近年、夏の猛暑が問題になっています。暑い日は熱中症対策のためにも、水を意識的に飲まなければなりません。ただし、多ければ多いほどいいというわけではありません。飲みすぎは禁物です。

最近むくみ、冷え、乾燥が気になる。太りやすくなった。原因不明の目まいや頭痛が増えた。そういった体の不調を感じていませんか。とくに「むくみ・冷え・乾燥」は女性特有の悩みだと思われがちですが、同じ悩みを持つ男性も増えています。

また、若い頃はそんなことはなかったのに、顔つきもなんとなくぼんやり、ぽってりしている。その原因は「水分の摂りすぎ」かもしれません。

もちろん、水は生物にとって必須要素です。その証拠に、人間の体の60%は水分でできています。また、私たちの体は食べ物や空気、薬などを通して、気づかないうちに老廃物や毒素を取り込んでいます。これらを体の外に出すために、水はとても大切な働きをしています。だからといって、水を摂りすぎてしまうと、逆に体の機能を衰えさせてしまうのです。

血液、リンパ液、唾液、これらは言ってしまえば「水」です。多すぎても少なすぎても、体に不調が現れます。

眼球は房水ぼうすいという水で満たされています。多すぎると眼圧が上がり、緑内障など、様々な目の病気を引き起こします。

耳の中にある三半規管はリンパ液で満たされています。リンパ液が多すぎて水ぶくれのような状態になると、難聴、目まい、耳鳴りなどの症状を引き起こします。

鼻の奥にある副鼻腔ふくびくうという空洞に水が溜まると、これが膿うみとなって副鼻腔炎や慢性鼻炎を起こします。

胃に水が溜まりすぎると、逆流性食道炎の原因になります。また、腸に水が溜まると下痢になります。

だったら水を飲まなければ健康でいられるのかといえば、まったくそうではありません。要はバランスの問題です。そのバランスが崩れ、体に余分な水が溜まることで不調を引き起こす。これを「水毒すいどく」といいます。