千葉県内に甚大な被害をもたらした台風15号。このときの森田健作知事の対応ぶりが今、批判を浴びている。森田知事はどう行動し、どう対処すればよかったか。橋下徹氏がずばりと指摘する。プレジデント社の公式メールマガジン「橋下徹の『問題解決の授業』」(11月12日配信)から抜粋記事をお届けします。
写真=時事通信フォト
安倍晋三首相との面談後、報道陣の質問に答える千葉県の森田健作知事=2019年9月18日、首相官邸

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台風15号への対応で批判の嵐

9月9日未明、台風15号が千葉県を襲い甚大な被害をもたらした。その際、千葉県は翌10日の朝に知事が本部長を務める災害対策本部を立ち上げたが、初動対応が遅かったのではないかと厳しい批判を受けていた。さらに、森田知事は、10日の午後、公用車を使って千葉県庁から約30キロメートル離れた自宅に戻っていたことが判明した。森田知事は普段は、県庁近くの知事公舎で暮らしている。当初週刊誌においては、公用車で「別荘」に向かったと報じられたが、そこは別荘ではなく自宅であったようだ。

初動対応の遅れに加え、災害対策本部が立ち上がった直後に、公用車で約30キロメートル離れた自宅へ何をしに行ったのかの追及を受けている。

森田さんは、当初、「約30キロメートル離れた町の様子を私的に視察しに行った」「付近のコンビニで公用車から知事個人の車に乗り換えた」と説明していた。公用車の運転日報では「千葉市内で109キロメートル走行」となっていた。