最初にパンチライン、最後に繰り返して行動促す
そして、ゆっくり話すことに加えて、行動を起こしてもらうためにこんなポイントを大切にしているという。まずは話の最初の「パンチライン」として、インパクトある言葉で相手の興味を引きつける。
だからといって結論を最初に話したら、それ以降は話を聞かなくなるかもしれないため、まずは「定まった視点を与える言葉」が必要だという。つまり、今日のポイントを絞り、方向性を示すのだ。その際、常に自分の念頭に置くのは「伝えたいことは何か?」である。これで、余計な言葉を省いてシンプルにできるだろう。
最初にこうした視点を与えたら、最後にも同じ内容で、より具体的に行動を促そう。それも、「ご検討をお願いします」ではなく、「ぜひ購入してほしい」「わが社に足を運んで欲しい」といった「相手が何をすべきか」「何をして欲しいか」を、考えずともわかるような具体的な表現を使って、である。
最初と最後に「具体的な言葉で繰り返して勧める」ことは、相手の行動を促すためにはとても有効であり、言葉が具体的であるほどに、その話はわかりやすくなる。
ありあまる情報の中で伝えたいことが伝わらないのでは、残念な結果に終わってしまうかもしれない。相手が理解できるだろう分量を、わかりやすいシンプルな言葉で伝えること。そして、ムダはできるだけそぎ落すことで、大切な言葉を光らせる。
伝えるというのは、情報の押しつけではなく、相手に理解してもらい共感を得ることが大切なのだ。Lの言葉をまとめると、
「シンプル」「ダイレクト(直接的)」「コンクリート(具体的)」
「ゆっくり話す」「最初と最後に繰り返す」
たったこれだけで、話はぐんと伝わりやすくなるだろう。