まずは基本の「挨拶」から。パソコンの画面を見ながら目を見ない、返事をしない、機嫌が悪くなくてもいつも難しい顔をして、表情が変わらないというのが男性にありがちな行動だ。
「女性はにっこりすることが大切と小さなころから教育されている一方、男性は笑顔を見せないことが威厳を保つと思っている人も多い。でも、無表情だと『余裕のない人』と見られがちです」
女性は「できる人より感じのいい人」のために動く。目を見るのが基本だが、目を合わすのが苦手な人は眉間や鼻のあたりに視線を合わせるといい。
トラブルを起こした際の感情の取り扱いについても性差があるので要注意だ。
「女性はまず感情的になって『私は悪くない』と言い訳し、いかに頑張ったかプロセスから説明しようとしがち。でも事実と感情を分け、男性にはスパッと結果から言うべきです」
女性も会社に入ったからには、男語を学び野球の手法を身につけるべきなのだ。
「男性側も結果だけを見ていきなり怒ったり、ネガティブチェックから入らないこと。怒鳴るのは論外です。まずは『大変だったね』などとプロセスに目を向ける。語尾に『ね』という『共感のひと言』を加えることもテクニックの1つです。最近は男性も泣く時代ですが、男女かかわらず相手が泣いたら、感情に巻き込まれず、黙ってティッシュを差し出して待つぐらいの余裕が必要でしょう」
最近は、接待で取引先の担当者が女性だったり、逆に女性営業が顧客を接待する場合もある。また異性の上司と部下で飲みながら話すという局面もある。特に夜の席は、プライベートな方向に流れそうな雰囲気を極力廃さなくてはいけない。
「接待で異性と2人きりになりたくないときは、女性は男性、男性は女性部下を伴うといいでしょう。もし雰囲気がまずいと思ったら1回席を立って場の空気を変える。異性の上司と部下で2人で飲み会にいかざるをえない場合は、上司の側が飲まないようにする、ランチにする、などリスクを軽減する自衛は必要です」