相手が聞きたい情報とは、間違いなく「結論」
仕事をしていると、何かやむなき事情で進捗が滞ることがあります。上司に仕事の進捗が遅れていることを伝えるとき、つい、言い訳をして自分をかばいたくなる気持ちもわからないでもありません。
しかし、言い訳は相手が聞きたい情報ではないのです。
説明が下手な人は、仕事の進捗がなぜ遅れているかを延々と説明して、無意識のうちに相手をイライラとさせてしまいます。
一方、説明上手な人は、相手が何を聞きたいかに意識を向けて、相手が聞きたい情報から話します。
相手が聞きたい情報とは、間違いなく「結論」です。相手は、結論を待たされている時間は無駄だと考えています。仕事の進捗が遅れているのなら、遅れている現状をまず説明するといいでしょう。
説明上手な人は、仕事の進捗報告として「今、どんな状況なのか」から話を始めます。聞き手がどんな反応をするかもわかっていますから、その流れで、そうした状況になっている「理由」と、この後どうするかという「対応策」を語ります。
あくまで説明を受けた聞き手が次の手を判断できるよう、材料を提供することを心がけているのです。
たとえば、任されたプロジェクトに自信がないとしましょう。
×Aさん「このプロジェクト、私にはあまり経験がないんです。だから、完璧にはできないかもしれません。でも、頑張ります。」
聞き手が何を聞こうとしているのかに集中する
このように説明してしまうと、聞き手に「経験がないから完璧にできないと言い訳をしているんだな」と思われかねません。
一方、次のように説明するとどうでしょう。
○Bさん「このプロジェクトに取り組むにあたり、まだ経験が浅い部分もありますが、しっかりと調査・研究を行い、最善を尽くしてまいります。ご指導のほど、よろしくお願いいたします。」
経験がないことを伝えつつも、調査と研究をすることと指導してもらいたいという「対応策」を伝えています。
プロジェクトを任せる人としてもAさんよりもBさんのほうが、やりとりがスムーズに運びそうだと感じるのではないでしょうか。
聞き手が何を聞こうとしているのか、まずはそこに集中して説明をしましょう。