話に説得力を持たせるにはどうすればいいか。研修講師の深谷百合子さんは「相手が本当に知りたいことは何か、汲み取った上で判断材料となる事実を提示するのが重要だ」という――。

※本稿は、深谷百合子『賢い人のとにかく伝わる説明100式』(かんき出版)の一部を再編集したものです。

蛍光灯
写真=iStock.com/kschulze
※写真はイメージです

説明相手のさらにその先にいる相手を意識する

ビジネスでは、説得しなければならない相手が、目の前にいないこともあります。

例えば、商談の相手が決裁権限を持たない担当者といった場合です。目の前の相手が納得してくれても、その先にいる決裁者が納得してくれなければ、商談は成立しません。

「決裁者を納得させるのは、相手(担当者)の仕事」と割り切ってしまうのではなく、「自分の代わりに決裁者に説明してくれる仲間」と考えて、説明の仕方を工夫しましょう。

具体的には、決裁者は判断を下す際に、普段からどのような質問をしてくるのか、どのような資料が好まれるのかなどといった情報を、担当者から入手しておきます。その情報をもとに、資料を準備し、「この内容を決裁者に説明してください」と伝えておくのです。