相手が抱えている課題を解決した先の未来を提示する

そういう場合は、「AとBにご関心があるのですね。どんなお困りごとを解決したいのですか?」と、相手の質問の目的を先に聞きましょう。すると上記のような「英語学習プラン」で悩んでいるお客様なら、「自分が経営する飲食店に外国人観光客が来るようになったが、何を言っているか聞き取れないし、メニューの説明もできない」などと答えてくれるでしょう。

このとき、あなたが「その悩みを解決するなら、Bのほうが合っているな」と思っても、すぐに答えてはいけません。AとBそれぞれのビフォーアフターについて事例を紹介するのです。「Aであれば英語学習を継続する習慣ができます。Bであれば英語で伝えようとする度胸がつきます」のように紹介したら、その後に「お客様の課題なら、どっちのほうがいいと思いますか?」と聞きましょう。「解決した先の未来」が見えていると、相手も選びやすくなります。

「Bかな?」と相手が返してきたら、なぜそう感じたかを聞いてみます。そのうえで、「私もBのほうが合っていると思います」と伝えると相手の納得感が高まります。

もしも、こちらはBのほうが合っていると思うのに、相手が「A」を選択したら?

やはり、その「選択の理由」を聞いて、自分と相手の解釈の「どこに違いがあるのか」を探ります。その違いを紐解いていくと、お互いに納得のいく答えが得られます。

正しいと間違っている
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優秀な人は判断材料となる事実を多く集めてくる

上司から見て、「優秀な部下」とはどんな部下だと思いますか。「バリバリ成果を上げる部下」「素晴らしい提案をしてくれる部下」「言われたこと以上に仕事を仕上げてくる部下」など、いろいろなイメージがあると思います。

私が会社員時代、「優秀だな」と感じた部下には、ある共通点がありました。それは、「判断材料」となる事実を数多く集めているということです。特に、トラブルが発生したときなど、その場ですぐに判断しなければならない場面では、判断に必要な材料を集めて報告してくれるので、本当に助かりました。