「負荷が億劫」と感じたら不調の兆し

私は電車の乗り換えのときは、とにかくエスカレーターとエレベーターは使わないと決めています。これだけでも運動量が増やせますし、それ以上に自分の体調のバロメーターとして役立っています。

すんなり階段に足が向かう日と、エスカレーターの誘惑に負けそうになる日があり、それが自分の心模様を知るきっかけにもなっています。

気持ちが前向きじゃないと、階段を上るのすら大きな決断になってしまう日があるんですよね。階段を上っていても、足取りが軽くて一段飛ばしで上れる日もあれば、途中で足が止まりそうなくらい体が重く感じる日もあります。

小林弘幸『病院に行くほどではない不調に医師がしたこと』(サンマーク出版)

そういうときは、何が自分にとって疲れやストレスになっているのだろう、とか、不調を招く原因はどこにあるのだろうと自問するようにして、改善への一歩を踏み出すことにしています。

よく、一日8000歩歩こう、1万歩歩こうと言われますが、私はその考え方にはあまり賛成できません。

一日に歩く歩数を決めるとそれをストレスに感じてしまうし、達成できない日が続くと、なし崩し的に歩くことをやめてしまうかもしれない。そうなるくらいなら、大きすぎる目標は掲げずに、生活の中で歩数を増やしていくことを習慣にできたほうが、長い目で見たときにいいんじゃないでしょうか。

もちろん、目標とする歩数を達成することが毎日のモチベーションになっているのなら、それをやめる必要はありません。自分がこれならストレス少なく続けられるというほどほどの負荷ですむ習慣を選択していきましょう。

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