成果を出す人は仕事を「仕組み化」している

第3位には『なぜ、あの人は仕事ができるのか?』がランクインしました。キーエンス出身の経営コンサルタントで、『付加価値のつくりかた』や『再現性の塊』などのベストセラーで知られる、田尻望氏による一冊です。

田尻望『なぜ、あの人は仕事ができるのか?』(すばる舎)

クライアント企業において、月1億円、年間10億円超レベルの利益改善を次々に成し遂げている田尻さんによると、成果を出す人は仕事を「仕組み化」しているそうです。本書では、「仕組み化」=「効率化」+「高付加価値化」と定義した上で、「効率化」と「高付加価値化」を実現する方法を指南しています。

そのうち、仕事を「高付加価値化」する手順としては、営業パーソンを例に挙げ、次のように解説しています。

(1)仕事のスキルを磨く
(2)時間の使い方を改善する
(3)ターゲットを見直す
(4)顧客リスト作成・精査にかける時間を減らす
(5)移動のムダをなくす

「高付加価値化」と言われると難しく感じるかもしれませんが、5つに分けてみると、自分も取り組んでみようと思えるのではないでしょうか。

いつ、どんなときでも成果を上げ続けられる人になりたいなら、本書を通読して「仕組み化」に取り組んでみてください。

「休養」は3種類7タイプに分類できる

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第4位は『休養学』でした。

片野秀樹『休養学』(東洋経済新報社)

疲れを自覚したとき、あなたはどう対応しますか。おそらく多くの人が「睡眠」と答えるはずです。そんな人はきっと、本書の帯コピー「休むこと=寝ることではありません」に衝撃を受けるでしょう。

本書は、「休養学」を提唱する片野秀樹さんが、休養の大切さと効果的な休み方を教えてくれる一冊。片野さんは「休養」を以下の3種類7タイプに分類しています。

【生理的休養】
・休息タイプ:睡眠など
・運動タイプ:ヨガやストレッチ、ウォーキングなど
・栄養タイプ:栄養をとる、食事量を減らすなど

【心理的休養】
・親交タイプ:友人や恋人との会話など
・娯楽タイプ:趣味活動全般
・造形・創造タイプ:創作活動全般

【社会的休養】
・転換タイプ:引っ越しや旅行など

休息はイメージがつきやすいですが、運動や親交、転換も休養に含まれることに、目からウロコが落ちる人もいるのではないでしょうか。

片野さんによると、7つの休養タイプを複数組み合わせることで、疲労回復効果がアップするそうです。次の休みに試してみませんか。