毎月、新たに発売されるビジネス書は約500冊。いったいどの本を読めばいいのか。読書家が集まる本の要約サービス「flier(フライヤー)」で、8月にアクセス数の多かったベスト20冊を、同サービスの編集部が紹介する――。
ソファにうつ伏せになる燃え尽き症候群の女性
写真=iStock.com/charnsitr
※写真はイメージです
第1位:『脳をしっかり休ませる方法』(茂木健一郎著、三笠書房)
第2位:『職場を腐らせる人たち』(片田珠美著、講談社)
第3位:『人にも自分にも振り回されない動じない心のつくり方』(枡野俊明著、SBクリエイティブ)
第4位:『なぜか惹かれる人の話し方 100の習慣』(藤本梨恵子著、明日香出版社)
第5位:『何があっても「大丈夫。」と思えるようになる自己肯定感の教科書』(中島輝著、SBクリエイティブ)
第6位:『「数学的」な仕事術大全』(深沢真太郎著、東洋経済新報社)
第7位:『移動する人はうまくいく』(長倉顕太著、すばる舎)
第8位:『あっという間に人は死ぬから』[佐藤舞(サトマイ)著、KADOKAWA]
第9位:『こころ』(夏目漱石著、出版社名なし)
第10位:『仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!』(飯田剛弘著、明日香出版社)
第11位:『独学リスキリング入門』(柳川範之著、中央公論新社)
第12位:『仕事も人間関係もうまくいく引きずらない力』(枡野俊明著、三笠書房)
第13位:『となりの億万長者が17時になったらやっていること』(嶋村吉洋著、PHP研究所)
第14位:『リーダー1年目のマネジメント大全』(木部智之著、三笠書房)
第15位:『ごきげんになる技術』(佐久間宣行著、集英社)
第16位:『新版 人は、なぜ他人を許せないのか?』(中野信子著、アスコム)
第17位:『わが投資術』(清原達郎著、講談社)
第18位:『嫉妬論』(山本圭著、光文社)
第19位:『賢い人のとにかく伝わる説明100式』(深谷百合子著、かんき出版)
第20位:『知的文章術』(外山滋比古著、大和書房)

※本の要約サービス「flier」の有料会員を対象にした、2024年8月の閲覧数ランキング

脳が休めていないと疲れは取れない

今月の第1位は『脳をしっかり休ませる方法』でした。

茂木健一郎『脳をしっかり休ませる方法』(三笠書房)
茂木健一郎『脳をしっかり休ませる方法』(三笠書房)

なんだかイライラが止まらないし、ゆっくり過ごしているつもりなのに疲れが取れない……その原因は、もしかすると「脳の疲労」にあるかもしれません。

著者の茂木健一郎さんは本書で、いくら身体を休めても、脳が休めていないと脳に疲労が蓄積し、身体全体や仕事のパフォーマンスに悪影響が及ぶと指摘しています。

では、脳をしっかり休めるにはどうすればいいのか。まず取り入れやすい習慣として紹介されているのは、お昼休憩中にスマホを触らないようにすること。椅子に座り、何も考えずに10分間、目を閉じるだけでもかまいません。

また、効果的に脳を休める方法として、「現場を離れる」ことも勧められています。仕事が終わったら仕事場を離れましょう。制服や作業着から着替えたり、ジャケットを脱いでネクタイを外したりするのも有効です。これによって、脳に切り替えのシグナルが送られ、仕事モードをオフにすることができます。

著者の茂木さんは、上司や先生の立場にある人に向けて、以下のように伝えています。

もし、あなたの部下や生徒が特に何もしないでボーッとしていたとしても、「あいつは怠けている」と思わずに、「こいつはきっと、脳を戦略的に休めている状態なんだな」と考えて、あたたかく見守ってあげてください。
それはまさに、この本で紹介した脳を休ませている瞬間で、そのあと何かのきっかけでみんなが驚くような活動を始めるかもしれません。

しっかり休んでいるはずなのに疲れが抜けない方や、部下・生徒のパフォーマンスを上げたい方は、「脳をしっかり休ませる方法」にも目を向けてみてはいかがでしょうか。