自分の得意や強みで勝負できる大学を選ぶ
推薦入試では戦略が大切です。
それは、大学によって実施している試験の内容が大きく違うからです。小論文や学力試験といった学力面を中心にして評価する大学もあれば、志望理由書や面接を重視する大学もあります。
たとえば、立教大学の法学部では評定平均3.8以上と英検資格の提出、そして大学から指定する活動実績があると出願ができ、選考内容は書類選考と面接です。一方、同じ関東の慶應義塾大学の法学部であれば、出願条件が活動実績のみで、選考は模擬講義の視聴とそれに関連した論述問題、最後に口頭試問……という流れで実施されます。評定平均や英語といった高校での学習を重視する立教大学と、大学で勉強・研究するテーマへの理解を評価の材料とする慶應義塾大学とで、対照的な入試内容だといえるでしょう。
このように、仮に同じくらいのレベル、かつ学ぶ内容が似ていても、選考の内容が大きく違うことは推薦入試では珍しくありません。ですから、出願する前に自分の得意や強みで勝負できる大学を選ぶことがとても重要になってくるのです。
面接官は「本当にやりたいかどうか」を見ている
「やりたいことで大学を選ぶ」ことは、将来のキャリアのためにも大切な観点ですが、まず「大学受験に合格するため」にも重要です。
総合型や公募型では、その大学や学部を選んだ理由を掘り下げる質問がとても多く出てきます。具体的には、志望理由書や面接での問答です。そしてそれが主な合格・不合格の判断材料になりますから、ここで他人と差をつける必要があります。大学のホームページやパンフレットに書いてある強みを書くだけでは不十分で、自分の活動実績や将来の夢とからめて書いていかなければなりません。
ですから、やりたいことを大切にして考える必要があるのです。本当に自分のやりたいことと一致していないと、どこかでちぐはぐになってしまいます。もちろん、自分の本心でやりたいこととは合致していなくとも、志望理由書にウソを書くことはできてしまいます。しかし、突発的に面接などで掘り下げられた場合に、少しずつほころびが出てしまい、結局合格できないという事例はいくらでもあります。
志望理由と活動実績の内容が違う。面接で答えた内容と提出した書類の内容が食い違っている……こういった情報のズレを面接官は見逃しません。ごまかしは効かないと思ってください。
だからこそ、自分の本心を偽らずにやりたいことや達成したい目標から大学を選ぶことが大切なのです。
以上のことを参考に、早めの推薦入試対策に取り組み、第一志望合格への切符を手に入れてください。