評定平均を上げることの重要性
まずは、評定平均を上げておくことの重要性を理解しましょう。指定校型で受験する場合には、一番重要な評価になります。さらにここでお伝えしたいのは、評定平均が高いと公募型でもとても有利になることです。
公募型の出願条件に評定平均があることは、知っているでしょう。それ以上に大切なのは、「公募型の選考は遅い時期におこなわれる」ことです。特に指定校型よりも遅いタイミングに実施されることがポイントです。
評定平均の高い人の多くは、指定校型で大学を決めてしまいます。すると、公募型の時期となる10月~12月には高い評定平均を持っている人は多くありません。結果、高い評定平均が条件となっている公募型には志願者が集まらず、倍率が低くなります。ですから、指定校型を受ける人以外にとっても、評定平均を上げておくことが大切です。
「評定平均4.0」は高校3年生からでは不可能
評定平均を上げるのは、推薦入試対策の中でももっとも早く開始しなければならない項目といえます。その理由は、評定平均の計算方法です。評定平均は「高校3年間」の平均です。厳密には、高校1年生の年間の評定平均、高校2年生の年間の評定平均、そして高校3年生の1学期の評定を足して、3で割ります。高校3年生の2学期が終わるまでには推薦入試は出願を終えていますから、高校3年生の1学期の評定を高校3年生全体の評定として使います。ここで大切なことは、高校1年生や2年生の評定平均も大事だということです。高校3年生からがんばるのでは間に合いません。
次のクイズを通して、いかに高校1年生や2年生の評定平均が重要か、体感してみましょう。
答えはなんと……5.0です。
高校3年生の1学期で評定5.0を取ることができれば、(3.5+3.5+5.0)/3=4.0で、3年間の評定平均が4.0となります。逆にいえば、高校3年生の1学期で5.0を取らなければ、4.0に達することはできません。「すごく大変」というより、もはやほとんどの高校生には「不可能」だと思います。ですから、早めから、できれば高校1年生のなるべく早い段階から評定平均を意識して定期テスト対策をしていただきたいところです。
ちなみに、評定平均のもとになるのはほとんど学校の定期テストです。中学までは、授業態度や提出物などの比重が大きかったと思います。もちろん高校でもそれらは評価対象になりますが、それ以上に定期テストの重要度が圧倒的です。まじめに、テスト勉強をがんばっていきましょう。