「潤い不足」のときの、中医学的養生法
「陰虚」は潤い不足ですから、発汗を促す辛いものは避けましょう。
逆に摂取したいのは、五味の「酸」に属すもの。酸っぱいものを想像すると唾液が出るように、酸味は体の中に潤いを生むと考えられています。
不足している「陰」を補う食材、「補陰食材」の摂取は、水よりも体液に変わりやすいため、効果的。れんこんや長いも、白ごま、豆腐、牛乳、ヨーグルトなど、全般的に白っぽいものが該当することが多いです。加えて、滋養強壮効果が高い、「甘」に属す食べ物も、同時に摂るとよいでしょう。
生活習慣では、過度な発汗を促すホットヨガや長風呂等を控えましょう。
また、不眠という現状が、実は「陰虚」を加速させていることも頭に入れておいてください。
陰に属する体液と血は、人間に必要で、活動するたびに消費するものですが、睡眠中は活動量がほとんどないため、水分の消費量は減って補給量が勝るのが正常です。けれど、不眠の場合、大事な補給時間に体が活動している。
通常、日中消耗した体液や血を夜間に補給するのに、眠れないために夜間も体内の潤いを消費し続け、ますます体は「陰虚」に傾いていくというわけです。